「社長のベンツは本当に4ドアなのか?」

  朝日放送製作班  アスコム


家内に「なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?」を借りてきてくれと頼んでいたら
同じような名前のこの本を借りてきた。

ABC朝日放送の「ムーブ」の番組の内容をまとめたものであった。
なぜなぜ本であり、なかなか面白かった。


○人間のために働いてくれる乳牛の一生

知らなかったことで知りたいと思っていたことは乳牛のこと。
お産をした牛しかお乳は出ないハズだが?
ということに対してはそのとおり。
毎年人工授精で妊娠させる。
そしてだいたい5〜6年で食肉に回されるとのこと。
ショックであった。
人間のためだけにミルクマシーンと化した乳牛には
お礼の念を持たねばならない。


○ 緊急着陸する飛行機は着陸時の機体の重さを軽くするため(設計要求)、燃料を放出する

○ 関西電力の電力料金が安いのは平均使用量が多いから。(今は計算は東電とあわせている模様)
   電気料金は使えば使うほど高くなるのである。

○ ビルの最上階の巨大クレーンはどうやって下ろす?
  「親ガメ小ガメ方式」で2ヶ月かけてだんだん小さいクレーンにしながら下ろしてゆき最期は人力でエレベータを使っておろす。

○ 関西電力のコンクリート電柱から咲く花 
  にはビックリ。今はもうないそうですが。
  アースの小さな穴を通じて伸びたそうです。


「なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?」の方は中小企業の会計学であった。
 小境 桂悦郎 フォレスト出版

こちらは後で読んだが、インパクトはなかった。
それだけ企業会計の知識があるということなのかな。
と自己満足したりして。


何でベンツかと言うと、車は設備投資、
新車は6年で償却、中古なら2年
したがって儲けが出て買うものがなければ、中古のベンツを社有車として買って
年度末の支払いと翌月4月支払えば2年でで償却となる。
法人税はセーブできるのである。
また業者によってはその車をタダで取引先に貸しているようなことをしているところすらあるらしい。



会社のビジネススクールで講師から
会社が潰れるのは?

「債務超過」と答えたがそうではなかった。
銀行が金を貸してくれなくなった時というのが答えだったが、
融資が受けられなければということをこの本ではわかりやすく書いていた。
そのために粉飾決算をして融資カットを避ける。
雪印の再生時には社長は1年間銀行対策に走り回ったということも納得であった。


クリケツや
売り上げの「抜き」という言葉を知った。

脱税、節税の話しばかり。
法人税を払っていることがまず第一の社会貢献であると言う花王の後藤会長の言葉のとおりだと思っている私には、
この作者の社会貢献て何だと思ってしまう。

この本はこの程度。