「イチロー思考 vs 松坂思考」

 児玉 光雄  幻冬舎



タイトルに釣られて買って読んでみたが、フーン、それで?という感じで感動もなかった。

みなさん、それぞれにイチロー像、松坂像を作っていると思うが、
それが覆されるようなことはなく、驚くべきことは何もなかった。

プロフェッショナルとしての2人の生き方は素晴らしいものがある。
素直にそれを認めているので、残念ながら新たな気づきはなかった。


印象に残ったことはあまりないので、さっと書いておこう。

◎ 「自分を納得させること」を最優先させるイチロー
  「リベンジ」を貫いて進化する松坂

自分のモチベーションを上げてくれる要素は何だろう?
そのことを真剣に考えて今すぐその要素を取り込もう。

ここで、さきほど大谷由里子さんからのメールが届いた。
これがピンときた。

タイトルは、「言われて嬉しい言葉は何ですか?」

そうなんだ、その言葉が欲しいから頑張る。
その言葉とは。自分で考えてみた。

「ありがとう」…だろうけど、
それではつまらないなと思って、後を読んだら、大谷さんの答えはこれだった。

「大谷さんに出会って良かった」

そうだ!とひざを打った。
あなたに会えてよかった。
そう心から思って言ってくれることほど嬉しいものはない。
私も同じ思いである。

プロスポーツの選手の自分を極めることも大事だけれども、
私の要素は、人に喜んでもらいたい、役に立ちたい。そういう実感を得たい。
それだけである。


◎ 難しい課題を克服することの快感を自覚しよう

イチローの言葉
「自分は幸せな人間だと思う。不幸な人間って、何事も何の苦労もなくできてしま
う人でしょう。
 でも、それでは克服の喜びがなくなってしまう」


これって自分への応援メッセージのように感じた。

順風満帆の時に、その幸福感に浸っているだけの人間はいずれ凋落する運命にあ
る。
あるいは、現状に満足している人間は生きている実感が得られない。
「実力をつける唯一の機会は(この表現はあまりよくない;満足を得られる機会の
方がいいのではないだろうか)、
ピンチを克服するときにしか存在しない。」と断言して、あえて難しいと思われる
目の前の仕事と
格闘しよう。その仕事を通じてピンチを克服する快感を覚えたら、あなたは怖いも
のなしになれる。
結局「今日も難しい業務が多かったが、見事にそれを克服した」という充実感こ
そ、生きている証そのものなのである。

私の場合はここでたくさんの人を巻き込み、全員で同じ喜びを共有したいと思うで
である。
次の人にもなんとかつなぎたい。その思いが歳を重ねるごとに強くなってきてい
る。


◎ ストライクは打て!という意味
 というのは知らなかった。
 本来、英語で「ストライク」とは、「(バット)を振る」という意味。
  そうだよなあ。
 ということでイチローはフォアボールで塁に出ることは本意ではない以下の言葉
にもつながる。

「僕は、つまらない野球がイヤなので、フォアボールを選ぶことは自分には合わな
いと思っています。
ゲームに勝つには、そういうことも、必要だと思いますけど。」


以 上