「下学雑話 - 森信三語録」
森 信三/著 致知出版社
【内容紹介】
他所事をして居て、真の哲学の成るはずなし−。
森信三が哲学倫理の授業の合間に語った人生観、教育観、
また、教育者のあるべき姿、読書の方法、生活の心得等を収録する。
「修身教授録」の姉妹篇。
【著者紹介】 明治29〜平成4年。愛知県生まれ。
神戸大学教育学部教授、神戸海星女子学院大学教授等を務めた。
著書に「真理は現実のただ中にあり」「人生二度なし」など。
偉大な教育者の森先生のことは鍵山先生から聞いたり、致知の図書でよく知ることとなる。
「修身教授録」も読んでいるが、なかなか読破できず、簡潔に語録が載っているこの本を
手にしてやっと読んだ。
森先生は軸がぶれない。
まったくいつも同じである。
こういう人物は尊敬するが、自分がそこまで到達しようとは思わない。
遊びにも力を入れて人生を愉しみたいというのが私の本心。
これを偽ることはないが、森先生の言葉はしたがって耳に痛い言葉も随所に出て来るが
それはそれでいいのだ。
わかっちゃいるけどやめられない(微笑)。
昔の言葉で書いているので難しく意味不明のところはある。
まあ、自分でも1割程度は出来ていると言えるかな。
ちょっと奇異に感じた言葉があったので引用しておく。
◎ 「声は腹より、渾身の呼吸」
声は腹より出すものなり。
それには平生、踵にて呼吸することを要す。
一語一語が腹より出ずるに至れば、これ一廉の人物というべし」
すべての部分が完全に働く時は、実感としては全体が動くが如し。
画家は全身にて風景を観。
書家は躰を打(ぶ)つけて書をかく。
同様に渾身の呼吸とは、踵もてする呼吸なり。
→ 呼吸は腹で行う。踵から呼吸せよ。
何だこれ??踵からどうやって呼吸するんだい。
そう思ってネットを調べたら、しっかり解説してくれていた。
https://sasaki-aiki.com/article2_79.php
これから四股を踏んだらいいのかもしれんな。
やっとみようと思った。
◎「自問自答」
声を腹より出す工夫としては、相手に聞かせることを第一とせず。
すべからく内に向かって言う心大切なり。
自問自答、わが腹中に刻印するなり、
これに反して相手に向かって、これでも分からぬかと思う時、
声は上ずって口頭より出ず。
それ故、つねに自問自答、世の中すべて之で行けば気楽なものなり。
→ 非常に納得をした。その通りだ!!と。