「北の街物語」

 内田 康夫  中央公論社


 


浅見光彦シリーズの最新刊。
地元がないじゃないかということで、浅見家のある東京都北区を舞台にした物語。

赤羽がまっさきに出てくる。学生時代の友人が同棲していた街として赤羽には時々行ったことがあるので
土地勘があった。
そして浦和、大宮など。

地元を舞台と死人が出ないというコンセプトとあとがきに書いていたが
一人やくざが死亡しているがその犯人捜しのテーマではない。

盗まれた妖精像の捜索とその妖精にまつわる話なのであった。

車のナンバーと思っていた3731が、まったく違う数字だったとは。

大宮競輪場が出てきたのにはビックリ。

光彦もそうだが競馬場は行っても競輪場は知らん。

その競輪場の予想屋なんぞがでてきてこれまでとはちょっと違った感じだった。

でもまーなんというか最後に感じる切ない思いがこの作品の読後感としては残らなかった。