「女帝小池百合子」

  石井 妙子/著   文藝春秋



   


【内容紹介】
女性初の都知事であり、女性初の総理候補とされる小池百合子。
キャスターから政治の道へ、男性社会にありながら常に「風」を巻き起こし、権力の頂点を目指す彼女の数奇な半生、
つきまとう疑惑を、綿密な取材で描き切る。

【著者紹介】
1969年神奈川県生まれ。白百合女子大学大学院修士課程修了。「原節子の真実」で新潮ドキュメント賞を受賞。ほかの著書に「日本の血脈」など。



いやーあきれるほどの内容である。

同じ時代を生きてきた1つ年上の小池さん。

なかなかなやるわなと思っていたのだが、その虚飾に満ちた生き様をこの本で知った。

頬に3cm大のアザがあり子どものころから化粧で隠していたとは初めて知った。

この父ありてこの娘あり。という感が強く持った。

父勇二郎は破産したが、娘は成功して大臣、都知事にさえなった。

大物に取り入る戦略は全く同じ、大ほら吹きでウソを指摘されても全く動じない。

人への共感、思いやりがない。

自分が目立つことだけに集中し、理念、理想はない。

横文字言葉を乱用して悦に入る。

でもここまでとは思っていなかった。

日経新聞の専務、オリックス宮内会長、細川首相、小沢党首、小泉首相、その時々の有力者にすり寄り、気に入られてチャンスをつかむ。

敵対相手を作り、彼らを踏みつけてのし上がる。

いやー夜叉ですわ。

構成は文芸春秋のHPより引用します。

 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163912301


最期の章は筆者が一番書きたかったことであろうが、

逆にこんなものつけない方が断然よかった。

それまで読んできて十二分に理解できたので、解説など不要だった。


イカロスの翼で終えるべきであった。勿体ない。

 蝋でつくったイカロスの翼だ。 ギリシャ神話