「マスカレード・ホテル」

 東野 圭吾   集英社



【内容紹介】
不可解な連続殺人事件。
次の犯行現場は超一流ホテル・コルテシア東京と割り出され、警察は潜入捜査を開始する。
容疑者も、ターゲットも不明の中、事件解決のためひとりの男が選ばれ…。『小説すばる』連載を書籍化。 


      




マスカレード・ナイトを読んだのでその前作があることを知り読んでみた。
マスカレードのタイトルの意味は「仮面」と知ったのだが、そのタイトルの意味が
なかなか出てこなかった。

4つの殺人暗号の意味、なんでコルテシアホテルでの殺人予告になるのか
その説明がなかなか現れずにもやもやしていた。

人を傷つけてしまったことの自覚がないまま恨まれること。
それがテーマかな。

仮面の表現は2か所だけあった。

P367
「昔、先輩からこんなふうに教わりました。ホテルに来る人々は、お客様という仮面を
被っている、そのことを絶対に忘れてはならない、と」
「ははあ、仮面ですか」
「ホテルマンはお客様の素顔を想像しつつも、その仮面を尊重しなければなりません。
決して、剥がそうと思ってはなりません。ある意味お客様は、仮面舞踏会を楽しむためにホテルに
来ておられるのですから」
「仮面舞踏会ねえ。そいつは厄介だ。あの政治評論家にしても、素顔を晒してくれていたら、
妙な騒ぎになることもなかったのに」


P457 
ホテルの中で仮面を被っているのは客たちばかりではない

最後の犯人像はマスカレード・ホテルの逆バージョンみたいな感じを受けた。
その本質が「マスカレード」のタイトルの本当の意味だったのかも知れないとこれを書いていて思った。

なんと、2019年に映画化が発表されていた。
 http://masquerade-hotel.jp/


でもキムタクと長澤まさみとは…。
家内と話をしたのだが、ディーン藤岡と菊川玲だよなーということで意見が一致した。