何のために働くのか
SBIホールディングスCEO 北尾吉孝著 致知出版社

(自己実現道場への投稿)
北尾さんは自分は何のために生まれていきたのか、その天命を知ることを「WHAT」としています。
自分の使命、大義を知ることです。
・私は、自分の天分をまっとうする中でしか生きがいは得られない、と思っています
自分のやりたいことをやる というのはWHATではない。
坂本さんのWHATはいわゆる自分探し、やりたいことを探すというWHATのように思います。
ただ坂本さんの主張が全部ダメかというとそんなことはありません。
かなりこの道場の主張とも一致しているところはありました。
北尾さんの本はまた後記に書きますが
メインが論語、仏教、安岡正篤さんですので私はかなりツーカーときました。
でも北尾さん自身もまだまだ安岡さんの域には達していません。
この中でこんな言葉を知りました
仏教の言葉で「縁尋機妙(えんじんきみょう)」
良き縁がさらに良き縁を尋ねて、その発展の仕方と言えば誠に妙である という意味
また、これと一対で使われる言葉で「多逢勝因(たほうしょういん)」
いろんないい縁を結んでいくと、それがいい結果につながる
ご縁を広げる これは私のモットーですが、これはWHATではなくHOWでしょうね。
いい言葉を覚えることができました。
北尾さんは、縁は自分の趣味の世界で作っていくことも推奨されていますが
まさに先週は競馬仲間との縁で楽しんできました。
アホみたいな議論の中にでも、キラリと光るやりとりは出るものです。
(PS)
北尾さんは睡眠時間4時間だそうで、最近5時間くらいなので心配してましたが
安心しました。
また直感で判断するが、毎日ソルティアを3回やってその上がり状況で運気をチェックしているとのこと。
中国も日本も戦国時代は「占い」に頼っていました。
天命により仕事をしているのだから、天の声を知るということで
上がれないときには勝負しないことにしているそうです。
3回とも上がれる 勝負しても大丈夫
2回 まあまあいけるだろう
1回だけ 調子に乗らないほうがいい
0回 無理はしない
1951年生まれなので鈴木さんと私の間の歳の方でした。
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働くことが人間性を深め、人格を高くする
働くことは人間を磨くこと
一生懸命働けばよいご縁が結ばれる
〃 、その見返りとして人間的に成長できる。
これこそ仕事の対価。
それとともに、仕事にはもうひとつの対価があります。
それは「ご縁」というものです。
5つの人生感
@天の存在、A 任天・任運、
論語「死生命あり、富貴天にあり」
生きるか死ぬか、これはまさに天命である。
そしてまた、金持ちになるか貴くなるか、これまた天の配剤なのだ。
B自得
安岡正篤(まさひろ)先生はこういっている。
「人間は自得から出発しないといけない。
人間いろいろなものを失うが、何が一番失いやすいかというと、自己である。
根本的本質的に言えば、人間はまず自己を得なければいけない。
人間は根本的に自己を徹見する。
これがあらゆる哲学、道徳の根本問題である」
老子 「人を知る者は智、自らを知るものは明」
人を知るものは知者に過ぎない、自己を知ることが最上の明なのだ
C天命を悟る
天役とは、自分の天職と思える仕事を通じて天に仕えること、
社会に貢献すること、すなわち世のため人のために仕事をすることです。
仕事を自分自身の金儲けのためや自分の生活の糧を得るためのものだと考えると
人生はつまらないものになります。
世のため人のためになることをするからこそ、そこに生きがいが生まれてくるのです。
孔子 五十にして天命を知る
D 倫理的価値観断
北尾さんは論語の影響もあって、比較的早いときから自らの価値判断の基準として
「信・義・仁」という3つの言葉を置いていた。
○ 問題をいくつも山ほど抱えながら経営をしているが、それを嫌だと思ったことが
一度もない。なぜなら、それが自分の成長につながるからと確信しているから。
人間は仕事を通じて自分自身を磨き、高めていくことができる。
→ 私は仕事だけではないと思う。人生すべてのできごとがそうである。
家族の問題でも真摯に向き合うことで成長できると思っている。
● 「会社のために」という場合に気をつけなくはいけないには、
会社の常識と世間の大義が必ずしもイコールにならないケースがあること。
そういう場合、やはり「社会的正義は何か」ときちっと自らに問わなくてはいけない。
ライブドアの時に表に出るがどうか迷っていた
「徳有る者は必ず言あり」という言葉が浮かび、そして自分の良心に尋ね、世のため人のために
行動するのだと確信して出ていった。
☆ 稲盛和夫さん
「考え方×能力×熱意=人生・仕事の結果」
考え方がプラスかマイナスか、つまり正しいか間違っているかが大きな問題。
仕事に悩んだときの対処法
寝食を忘れるくらい仕事に打ち込んでいる?それでも嫌なら、
1 その仕事をやめて自分が打ち込めると思う仕事を新たに探すこと
2 道楽の世界を持つこと
趣味に打ち込んでいるとそこに良き縁ができることがある
3 考え方を変えてみる
ものの見方の3原則 (安岡さん)
・根本的にものを見る
・多面的に 〃
・長期的に 〃
☆ 縁尋機妙
○ 運と機を味方につける
碎啄同機(そつたくどうき)
碎啄同機というのは「碎」というのは、卵の中で雛鳥が嘴で叩く。「啄」というのは、
親鳥が外から叩く事。碎と啄が早すぎても、遅すぎてもいけない。同時に行われないと、
生命が生まれない。機を一にして行われる事が大事、
「機」をきちんとつかまないとうまくいかない。
「運」ばかりを大事なものと考えがちだが「機」も同じように大事。
○ 健康管理のできない人にいい仕事はできない
北尾さんの睡眠時間は4時間だそうだ。
→ 私も最近5時間くらいになっているので心配していたが安心した。
これでいいんだと。
→ 北尾さんはゴルフを時間の浪費で本を読んだり散歩したりするほうがいいと
と否定していたが、そんなに悪くいう必要もないだろうと感じた。
◎ 仕事という行を通じて活眼する
最近は、志と野心を勘違いしている人がたくさんいます。
この二つは全く違うものなのです。
志というのは利他的なものなのです。
だから共有され、後世に受け継がれて行きます。
一方、野心とは利己的なものですから一代で完結してしまい、
受け継ぐものが出てこないのです。
→ これは全くの同感である。
自分の志は野心ではないだろうな、利己的なものでないだろなと常に問わないといけないと思う。
私は天命も悟り、志があると思えたのはやはり50歳を過ぎてであった。