「教えて、お坊さん!「さとり」ってなんですか」

  小出 遙子/著  角川書店



   

【内容紹介  】
32歳の仏教女子が6名の賢僧に学んだ究極の「安心道」
32歳の熱心な仏教女子が、仏教の神髄ともいえる「さとり」について、6名の賢僧に学んだ珠玉の対話集。
インターネット寺院・彼岸寺で連載した「ひらけ! さとり!」をもとに書籍化。

 第1章:「つながり」をたのしんで生きること(藤田一照さん・曹洞宗国際センター所長)
 第2章:夢であると気づいた上で夢を生きること(横田南嶺さん・臨済宗円覚寺派管長)
 第3章:「いま」という安らぎの中に生きること(小池龍之介さん・月読寺住職)
 第4章:自分をまるごと受けいれて生きること――泥仏人生(堀澤祖門さん・三千院門主)
 第5章:死では終わらない物語を生きること(釈徹宗さん・如来寺住職、相愛大学教授)
 第6章:「ほんとうのいのち」に従って生きること(大峯顯さん・専立寺前住職、大阪大学名誉教授)


【著者紹介】 1984年生まれ。新潟県出身。
編集プロダクション、美術系専門図書館勤務を経て、フリーランスの編集者・文筆家として、
仏教系テキストを中心とした編集・執筆活動を行う。



第2章の横田南嶺さん・臨済宗円覚寺派管長を読みたくて借りた。そしてそこしか読まなかった。

横田さんは、いい話をする住職だなと致知のメルマガで感心していたので興味が湧いたのだ。
筆者がなかなかユニークで一般人と住職をつないでくれる役割をしっかり果たしてくれていてわかりやすい。

ブログがあるというので検索。
オフィシャルページがあった。

横田南嶺さんでは300件以上のブログのバックナンバーがあった。


本を読んで一番残った言葉がコレ

◎ 慈悲とは理解である。

そのブログがちゃんとあった
https://koideharuko.com/175/

以下全文引用

横田:自分の感情をなんとかしようっていうのは、難しいんですよ。しようとすればするほど燃えちゃったりしますから。
   だから、ちょっと違う立場で考えてみて、「ああ、あの人も大変なんだなあ」と思う。
   相手の事情がわかると、苦にならなくなります。そういうこともあるんじゃないでしょうか。
   さっき小出さんも慈悲ということを言っていましたが、朝比奈宗源老師の本に「慈悲とは理解である」と書いてあるんですよ。
   私、最初はよくわからなかった。なんで理解が慈悲になるのかと思ったんですが、あるとき、ああ、これは深いことばだな、
   と、はっとわかりました。

小出:慈悲とは理解である……。ほんとうに深いおことばです。
   その「理解」のベースになっているものってなんだろうって、いまお話をいうかがいしながらずっと考えていたんですけれど、
   もしかしたら、「ああ、あの人も大変なんだ」っていうのが、自分の中にストン、って入ってきたときには、もはや、
  「私」と「相手」との間に区別がなくなっているんじゃないかなって。というか、そもそも区別なんかなかったんだって、
   無意識のところで気づくんじゃないかな、と……。

横田:そう。まさにそれです。人間同士、ちょうど根っこがつながっているようなものなんです。
   禅のことばに「同根」というのがあります。根を同じくするっていう。
   なるほど、同根だから、こう、つながり合って、理解というものが生まれてくるんですね。