「夫のトリセツ」
黒川 伊保子 講談社α新書
【内容紹介】
ひどいひと言や気が利かない態度は、愛情の欠如でも、彼自身の個性でもなく、男らしさの副産物−。
人工知能の研究者が脳科学の立場から、男性脳の仕組みや取り扱い方を紹介する。
久しぶりに黒川さんの本を読んだ。
妻のトリセツとセットで予約したのだが、妻の方が100人以上待ちの大人気で
2019年8月と最新のこちらのほうが早く回ってきたのであった。
内容は知っていることがほとんどで、シチュエーションを変えて解説しているだけで
それほどヘーというようなことはなかった。
ただ、最近の黒川家の様子がわかった。
自慢も息子は結婚して、同居しているようだ。
オヨメチャンというかわいらしい言葉で嫁を表現しているのだが
今回ばかりは黒川さんの自慢話に見えてきてあまり気分のいいものではなかった。
果たして女性が読んだ場合反感を買わないかと心配したのであった。
だいたい自慢話は喜ばれないのである。
失敗談がいい。
黒川さんは、男性脳に近い考え方の持ち主ではないかと前から感じていたが
果たして、そのことがわかる本人の告白が4章にでてきた。
の4章「脳とはかくも厄介なものである」は今回の書きおろしではなく
連載物からの抜粋編集で付け足しであったが、これが非常によかった。
黒川ファンにとっては本書ではこの章だけでいいのではないかと思った。
カサンドラ症候群 ;共感力のないアスペルガークンの相手をしていて陥る症状。
今後共感力欠如の大人が増えるとの懸念。
母親がスマホに夢中で幼児との穏やかな対話をほとんどしていないことで将来が不安。
◎ お見合いの席は男性は壁に向かって座り、女性が壁を背にして座りなさい。
さもないと男性は女性をずっと見ておらずついいろいろ視線が会場全体に向き、他のものを無意識に見てしまい、女性が不満を持つ。
☆ 最近、私は2つの衝撃を受けた
それは自分が左ききだったことと、自閉症スペクトラムだったこと。
60年近く生きていて、初めてそれが判明したのである。
長らく、自分は「普通」だと思って生きてきた。「世の中」とズレているところがあるのはうすうす気が付いてはいたものの
「脳の認知傾向」と「身体の制御方式」が根本から世のマジョリティと違っていたなんて……!
私には女性定番の認識フレーム(ものの見方、感じ方、ふるまい方の規範)が作りにくかった。
それで女子トークで不器用で相手を怒らせた。
私にはこの体験があるから、男性たちのとまどいがわかる。 ⇒そうだったんですね。納得。
◎ 女性脳は「共感」で回っている。マニュアル車のクラッチペダルに似ている。
まず気持ちに共感してあげないと、どんな意見も「駆動部」に届かないのである。
● 定年、一区切り?バカ言っちゃいけない、男たち。
人生最大の正念場である。
⇒ 最近とみに感じております。はい。