「レネット」−金色の林檎
名木田恵子 金の星社
今年の青少年読書感想文コンクール課題図書を図書館から家内が持ち帰ってきた。
まだ発売されていない。
チェルノブイリ事故で被曝したベラルーシの少年少女が出てくると聞いたので
読んでみることにした。
創作っぽい感じが強くてうーん、これってどうかなあという否定的感想を持ってしまった。
放射能汚染のひどさが伝わる。
「病気の花束」という言葉が痛々しくグサっとささる。
主人公「ミカ」の複雑な心情
兄の事故死、父母の不仲、セリージャへの恋心
これらが複雑に絡む。その心情が最後にきれいにすっきりするので読後感は悪くないのだが
本当にこういう心境ってアリなのか?
なんだか作者の想像の世界でしかないように思えてしまう。
これを青少年がいったいどのように感じるのであろうか?
青少年の感想文の方に非常に興味があります。
こんなのが課題図書でいいのか?との思いも強い。
ただ、北海道の「チェルノブイリへのかけはし」の活動はすばらしいと思う。
こちらの里子の取り組みは本当に頭が下がる思いだ。
作者に関しては今一歩という感であった。
ウィキペディアに紹介がある。1949年生まれとは驚いた。
もっと若い人かと思っていたからである。
それなりに実績のある方のようだ。