「秋麗」 東京湾臨海署安積班
今野 敏 角川春樹事務所
【内容紹介】
かつて特殊青海三丁目付近の海上で遺体が発見される。
身元は、かつて特殊詐欺の出し子として逮捕された戸沢守雄という七十代の男だった。
安積たちが特殊詐欺事件との関連を追う中、遺体発見の前日に戸沢と一緒にいた釣り仲間の猪狩修造と和久田紀道に話を聞きに行くと、二人とも何かに怯えた様子だった。
何らかの事情を知っていると踏んだ安積たちが再び猪狩と和久田の自宅を訪れるも既に誰もおらず、消息が途絶えてしまう……。
「自分が誰からも必要とされなくなる。それでも毅然としていられるかどうか……。それが怖い」(本文より)。
安積が事件の先に見たものとは――。
今回はいまいち感動というようなものはなかった。
インパクトは薄い。
タイトルの意味が読んでいてもさっぱり掴めなかったが、最後の最後でそれがわかるという設定だった。
殺人事件としての動機がいまいちだったのがインパクトが薄いせいかもしれない。
相変わらず安積の人そのものはとてもいい。
葛飾署の広田係長はぼんやりした感じのだよーん調の言葉を発するのもとても読みにくい。
ちょっとこれは好きになれなかった。
また女性新聞記者で安積も信頼している山口友紀子が再就職雇用の高岡からセクハラを受ける相談を水野が
うけ、安積、速水も高岡と会ってみるがどうもおかしい。
その理由は高岡がなんとか育てたいという先輩心というがこれは理解できなかった。
違うんじゃないのと。
人間gは草花と違って枯れない。
まあ、これがテーマなのかねえ。
なんか今回は今野敏さんよ、もうちょっと考えてみなさいよという気になった。
40点だなあ。