「組織が生きるチームビルディング」
北森 義明 東洋経済新聞社
自己実現道場のYさんに紹介されて読もうと思った。
自己実現道場での気づいたことがたくさん入っており、
これも道場のメンバーのおかげだと感謝すること大である。
○ みんなポジティブストロークを望んでいる
「ポジティブストローク」ということばになじみがなかったが意味はよくわかった。
ポジティブストロークになるコミュニケーションには、褒める、感謝する、贈り物をする、表彰するなど
たくさんあります。
しかし、私は最大のポジティブストロークは」、相手の話しをよく「聴く」ことではないかと思うのです。
○ フィードバックとは相手の鏡となること
チームを作っていく人間関係の中では「自分が他人からどう見えているか」についての情報は、とても貴重なものです。
それを相手に伝えようとするとき、「相手を変えてやろう」という意図でメッセージを送るのではなく、
相手が持っている、自分で自分を変えていこうとする自然な力を信頼し、そのために必要な情報を送る。
それが「フィードバック」なのです。
○ 対人コミュニケーションについての妥当な考え方
これは道場での議論で4択から正解がすぐにわかった。
・こちらの伝える言葉の意味や気持ちは、相手が受け取るようにしか伝わらない
○ ノーアリバイ
V9の巨人の牧野さんの話がところどころ出てくるが、ここではドジャーズのキャンプの話し。
遅刻してきた選手が言い訳を重ねると罰金がかさむシーンが印象に残ったと。
「ノーアリバイ」とは言い訳はいっさいするな!ということ。
みんながミスを他人や状況のせいにして、自分の責任は棚に上げてしまうとチームワークは破綻する。
ノーアリバイを実行するためには「自己決定」の考え方(何事も自分で決めてやっているんだ)を
理解することにあると説く。
○ 順天堂大学駅伝部
北森さんは箱根駅伝の合宿で面白いテーマを課した。
・「縁起でもない話だが、君の葬儀(人生最後の日)に来てくれた友人代表が読んでくれる「弔辞」を
(その友人に成り代わって)書いてみよう。その文の中には必ず、君の人生の中での輝かしい瞬間、
栄光のシーンを書いて下さい」
14名のエントリー選手はそれぞれに自分の輝かしいシーンを書いてきたが、箱根駅伝優勝を書いた
人間は4人しかいなかった。
「キャプテンがこれでは走れないよ!だって箱根を走っているのは4人しかいないじゃないか」と
キャプテンが言い、話し合いが行われて「俺たちは何のために走っているか?」という根源的な問いに
行き着き、「今度の箱根の優勝は、おれのため、チームのため、関係者すべてのため」という感じに
なっていきました。
「知っている」から「わかっている」への変化が起き、沢木監督は
「みんな、自己管理がしっかりできるようになってきましたね」と言ってくれた。
チームビルディングにつながった「場づくり」の好例である。
○ チームとは
3人のドライバーが道をふさいだ大きな石を落とす共同作業をした例でチームとして働いたのはどれか?
という4択では間違えた。
・岩に手をかけて「せーの」と全員が力を出した瞬間から、岩が落ちるまで
が正解だった。
きっと「エッ、たったそれだけの間?」と思われる方もいるのではないでしょうか。
実は今回このようなクイズを持ち出したのは、みなさんに、
「チームになっている状態」と
「チームを作っていく段階」とを分けて考える
という見方、捉え方をお伝えしたいと思ったからなのです。
⇒非常にインパクトを受けた。
まさに効、そして幸につながねば自己満足にしかならないという思い。
そして私の場合はチームを「会社」に置き換えて考えているのである。
○チームビルディング導入事例
トップとして指導を受けた荘さんの言葉が印象的だ
正直、途中で葛藤はありましたね。プログラムの中では本当の自分をさらけ出すような「場」もあるわけで
そんなときは「うわあ、やっぱりこれは大変だな」と思ったり。
でも、結果として、この研修ではただ字面がいいだけではない、本当に心から受け止められて、
心の中で常に行き続ける言葉を、自分の中に強く刻みこむことができたと思います。
ですから、普段でも、たとえば何かでイライラしたときには、
「アイムOK、ユーアーOK」というフレーズがスッと浮かんできたり。
それから「過去と他人は変えられない、変えられるのは今の自分だけ」とか。
それらの言葉は今でも我々が何かのふりかえりをするとき、会話の中でも出てきますし、
みんなと共有していると思い、私たちの考え方にもなっていますね。
★ 最後の問題
次の4つの文章の中で、チームワークがうまくいっているチームの特徴として、妥当ではない(好ましくない)ものは
どれでしょうか?
a リーダーシップをとる人が状況によって代わっていく
b 素直で建設的な批判が気持ちよく行われている
c チーム自体の維持管理に関しては、全員が配慮している
d 特定の優れた人が常にリーダーシップを発揮している
答えはお解かりですよね。
dです。
○ リーダーシップとはリーダーだけが発揮するものではない
チームビルディングにおいては「リーダーシップとはリーダーだけが発揮するものではない」
この言葉は納得している。花王さんからガーンと教わった言葉である。
そして、北森さんは、自分自身へのリーダーシップの発揮がまさに「自己管理」ということと説いている。
自分の能力をしっかりと把握し、それを最大限に発揮すればどうすればいいか、自分自身で考え、実践していく。
それは自分に対する「リーダーシップの発揮」とも言えるでしょう。
以上。