「新幹線お掃除の天使たち」
遠藤 功 あさ出版
新幹線の掃除チームのことは、NHKの「サラメシ」で見たことがあったので知っていた。
調べてみると今年の1月のことだったようだ。
https://pid.nhk.or.jp/pid04/ProgramIntro/Show.do?pkey=001-20130107-21-18431
放送の内容紹介はこうだ
世界から注目されている新幹線の清掃チーム。
7分間ほどの短い時間で車内をキレイにし、時刻通りに送り出すスゴ技を支えるのはチームワーク。
チームで食べるランチにはある秘密が!
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その会社がJR東日本の子会社で「テッセイ」
鉄道清掃会社かと思っていたら、調べてみたら違っていた。
株式会社JR東日本テクノハートTESSEI
いやいや、これは新しい名前であり、昔は「鉄道整備会社」
この本の作者も、暗い地味な会社から新しい名前のとおりのハートのこもった会社に築き上げた
矢部専務の紹介で取材をしている。
矢部さんの紹介がネットにあるのでそれを引用しよう。
http://www.obt-a.net/web_jinzai_magazine/person/2013/03/jrtessei.html
http://www.obt-a.net/web_jinzai_magazine/person/2013/03/jrtessei-1.html
JR東日本は山之内先生や関口さんというすごい人を知っており
顧問弁護士さんや経営コンサルの先生から面白い人がJR東にはたくさんいると聞いていたので
この矢部さんのような方がいらっしゃったことには何の違和感もなかった。
「さわやか、あんしん、あったか」というサービスの具体的な言葉を通じて会社がどんどんよくなっていく。
素晴らしいと思う。
ANAのグループ社員が自分たちで考えて作りだした言葉
「あんしん、あったか、明るく、元気」というのを知っていたのでよく似てるなと思った。
サービス業の本質ではなかろうか。
ANAの場合は若手が作ったので若さの言葉が入っていて、テッセイの方は60過ぎたかたもバリバリこの言葉
どおり働いていて落着きが感じられる。
この言葉自体はトップダウン。
矢部さんが作ったのだった。
↓
平成19年度の経営計画のテーマは「新しいトータルサービスを目指して」という平成18年度と同じテーマを
再び掲げました。
「トータルサービス」という大目標を実現するためには、ぶれずに継続的に同じテーマを言い続けることが
大切だと考えたからです。
ただし、副題として「みんなで創る『さわやか・あんしん・あったか』サービス」というフレーズを
付け加えることにしました。
「トータルサービス」という言葉だけでは、具体的なサービス内容がイメージできなかったのではないか、
という反省からでした。
より具体的に分かりやすく理解してもらうために、『さわやか・あんしん・あったか』を打ち出したのです。
今ではこの言葉はテッセイの代名詞として現場に定着しています。
⇒とてもすばらしい。矢部さんもANAの大橋さんの講演を聞いたのではないだろうか???
調べてみるとピンポン!!!
大橋さんの講演会が平成18年7月26日
そのときにこの言葉を思い切り宣伝しているのです。
それとも企業CMだったのかも知れない。
ANAの知人とこんなやりとりをしています。、
>企業CM「ひまわり」については、下記をご覧ください。
>http://www.ana.co.jp/anafan/cm/index.html#himawari (残念ながら今はありません)
いいですねえ。
あんしん、あったか、明るく、元気 「ひまわり」はぴったりです。
おそらく矢部さんは同じ輸送会社のANAさんからヒントをもらったようです。
この言葉を浸透させるための「エンジェルレポート」の仕組みはいいですね。
心温まる「エンジェル・レポート」のエピソード。
小さなありがとうがいくつも出てくる。
テッセイの全社員820名のうちの7割近くのスタッフが「よいことをしている」
「コツコツと頑張っている」と認められ、報告されている。
テッセイが最強のチームと呼ばれる理由がここにある。
社員が会社のバリューを共有したときにそれはものすごい力になります。
その結果、自分たちだけのエリアを越えて親会社まで動かして改善を達成したいます。
こんな記載がありました。
↓
「自分たちは『サイレント・カスタマー』の代弁者でなくてはならない」
そういう意識が、テッセイの現場に芽生えてきたのです。
その代表例が、東京駅新幹線コンコース内のベビー休憩室の設置でした。
授乳やおむつ替えの場所がなくて困っているお客様が多いことに気がついた現場の声が、
親会社であるJR東日本に届き、設置に結びついたのです。
これ以外にも、駅内トイレの改良や多機能トイレの新設にも、テッセイの現場の声が活かされています。
さらには、新型新幹線E5系「はやぶさ」を設計する段階で、現場をよく知っているテッセイの声が
聞きたいという要望がJR東日本側から出され、その基本設計に活かされています。
テッセイの知恵は、テッセイを超えて活かされています。
⇒ このようにすばらしいサービス会社に変貌したテッセイ。
それが新しい社名についた「ハート」という言葉に込められていると思います。
株式会社JR東日本テクノハートTESSEI 万歳!