「まんが哲学入門
  生きるって何だろう?」


 森岡 正博/著  寺田 にゃんこふ/絵    講談社現代新書





瓦町FLAGの高松市図書館で棚からタイトルを見て選んだ書。

なんか難しい議論を進めてていき、最後の答えなるものを導いてきた。

途中は何かちょっと違和感を感じていたが、最後のところで納得を得た。

そういうふうに持っていくための4つの章だった。

漫画なので読みやすい。

第1章 時間論
第2章 存在論
第3章 「私」とは
第4章 生命論

結論

生きるとは、

「私はなぜ生きるのか?」という問いに対しては

私は「生まれてきて本当によかった」と心の底から思えるようになるために生きるのである

生まれてきて本当によかった ⇒ 誕生肯定


「なぜ、私は生まれてきたのでしょうか?」

「生まれてきて本当によかった」と心の底から思えるような、
私にとってのみ可能な、かけがいのない誕生肯定の仕方を、
この宇宙において実現するために
私はうまれてきたのだ。


◎ 第4章の土俵の話がいいなと思った

「誕生の土俵」と「いまの土俵」を私は往復しながら生きている

誕生の気づきがあるとき=「過去」「現在完了」「未来」「誕生」の登場
誕生の気づきのないとき=「いま」「生成・変化・消滅」「不変」の登場

☆☆☆
 「誕生の土俵」に立って、人生を振り返れば、
 人生はそのたびごとに新たな人生としてリニューアルされて見えてくる。

 ⇒ 私のコミュニケーション塾の設問の意図がこの言葉ではっきり理解できた。
   そうなんだ。だから何回同じ質問をしてもいいのだと。

 たとえ、どんなに落ち込んでいても、
 たとえ、これまでの人生に満足しておらず、
 こんな人生なら生まれてこなければ良かったと思い、
 生きることに苦しくて仕方がなかったとしても、
 これからの人生をどのように生きるかによって、
 過去の人生すべてが、
 まったく異なった人生として
 一気に見えてくる可能性は、
 論理的に、つねに開けているのです。


私の好きなこの言葉も同じ意味ではなかろうか?

    



森岡さんはこの本で初めて知ったが高知県出身で私よりも5つほど若い哲学者であった。

本の感じはこちらのブログにて

http://d.hatena.ne.jp/kanjinai/20130603/1370263521