「遠火」 警視庁強行犯係・樋口顕

   今野 敏/著 幻冬舎


  


【内容紹介】
 奥多摩の山中で他殺体が発見された。
 警視庁捜査一課の樋口班は現場に急行。
 殺されたのは女子高生で、売春の噂があったことが判明する。
 樋口顕は被害者の友人の美人女子高生と戸外で面会するが…。
 『小説幻冬』連載を加筆修正。


今回の読後感はいまいちであった。
いつもどおり、樋口の人間性が快く響くが、事件そのものがどうもピンとこない。
女子高生売春の被害者が異様な性的趣向で事故死するのが発端だが現実感が湧かない。
タイトルの「遠火」という名前はどこにも出てこず最後まで謎のままであった。
調べてみたら遠火とは名前のとおり遠くに見える火、ないか遠くに感じた作品であったなあ。
私としては60点の評価であった。