「椿山課長の七日間」

  浅田次郎  朝日文庫



浅田次郎の小説を初めて読んだ。
名前は知っていたのでいつか読もうと思って、
ふと目にとまったこの本をネットで注文した。

東京出張の行き道中で読み始めたらとてもおもしろく
あっという間に読んでしまった。

7日間とは初七日の7日間。
成仏するまえに魂が現世に漂っていると云われている7日間だ。

椿山課長はデパートマン。バーゲン初日の後の業者との接待中に
くも膜下出血にて急死。享年46歳。

死後SAC(スピリット・アライバル・センター)で申し立てに
より認められ、現世に特別移送された椿山和昭課長。
初七日のリミットで問題解決を図ろうとする物語。

そして間違って撃ち殺された親分と交通事故で亡くなった小学生も同じように戻る。
彼らの活動も併せて展開され、最後は見事にすべてがつながる。

どういう姿で戻るのかは読んでのお楽しみ。

椿山課長にとって納得のいかない「邪淫の罪」の解明も。

楽しい読み物であった。