「ウェブ進化論」
−本当の大変化はこれから始まる−


梅田 望男  ちくま新書   

梅田氏のブログはこちら
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/

私の注文では珍しく図書館では予約待ちになった本であった。
なかなかいい本だったと思う。
インターネット革命の次なる進展について、シリコンバレー住人として
的確に予想していると思った。
そして何より若者に期待しているということ。
「はてな」の取締役にもなっている。

マイクロソフトの創始者ビルゲイツ 1955生
グーグルの創始者ラリー・ページとセルゲイ・ブリン 1973生
18年周期なら1991生が新しいことを創造する可能性があり、
その人はブロードバンドが世界一流通している日本人かも知れないと本気で思っている。

パソコン(こちら側) → インターネット(あちら側) → テキストだけでなく動画や音楽も同じようにありら側で(未来)
 パソコン         検索・整理の巨大システム         ???


10代で「コンピュータの私有」に感動したゲイツ世代は、
インターネットの「こちら側」への拘りを捨てきれずにいる。
しかし10代で「パソコンの向こうの無限の世界」に感動した
ページ/プリンの世代は、インターネットの「あちら側」に全く新しい創造物を
構築しつつある。





「ムーアの法則」 1965年提唱 「半導体性能は1年で2倍になる」

この効果で「チープ革命」が起こった。

・ムーア革命で下落し続けるハーフォウェア価格
・リナックスに代表されるオープンソースソフトウェアの登場
  − 善良なるエンジニアが自己実現をこの改良にかけて発展
    企業内囲い込みよりも数段上のものが出来てしまう驚き
    世界中の知的リソースが自発的に結びついた
・ブロードバンド化の進展
・無料検索エンジンサービスの登場
 
ネット世界の3大法則  
インターネット、チープ革命、オープンソース

1 神の世界からの世界理解
2 ネット上に作った人間の分身がカネを稼いでくれる新しい経済圏
3 (ほぼ無限大)×(ほぼゼロ)=何かを生む、あるいは消えて失われていってしまったはずの価値の集積

こちら側(自分ち)からあちら側(WEB上の世界)でビジネスモデルを構築する時代
 IBMパソコン事業売却は必然 

これによりロングテール事象の発生。
WEB2.0への移行

◎ グーグル
 「世界中の情報を整理し尽す」構想

情報発電所ともいうべき巨大コンピュータシステムを「あちら側」に構築してしまった。
そして「知の世界の秩序の再編成」に「富の配分のメカニズム」まで埋め込んだ
社内の組織マネジメントはすべてオープン。5000人の仕事内容を全員で共有。
ウェブ上での民主主義を目指す 性善説に立つ挑戦
グーグルは「不特定多数無限大を信頼する」


・玉石混交問題の解決と自動秩序形成

総表現社会=チープ革命×検索エンジン×自動秩序形成システム

グーグルは「世界をよりよい場所にする」、「経済的格差の是正」を目標





この本を読んで早速アドセンスに申し込みました。 2006.10.23
http://www.google.co.jp/intl/ja/ads/

Google AdSense に関心をお持ちいただきありがとうございます。
メールアドレスに送信されるGoogle からのメールをご確認ください。
手順に従って情報を確認し、お申込みを送信していただきましたら、Googleで審査いたします。


◎ ブログは知的成長の場 

ブログは個にとっての大いなる知的成長の場であるということだ。
fladict.net blogの「知的生産性のブログ」という文章がある。
ブログを書きつづけることによる自らの成長がこんなふうに書かれている。
「実際ブログを書くという行為は、恐ろしい勢いで本人を成長させる。
それはこの1年半の過程で身をもって実感した。(中略)
ブログを通じて自分が学習した最大のことは、
「自分がお金に変換できない情報やアイディアは、溜め込むよりも
無料放出することで(無形の)大きな利益が得られる」ということに
尽きると思う。」


○ ブログは知的生産の場
梅田氏が書いていることは私も実感している。(私はHPではあるが、掲示板をブログ化して使っている)

・時系列にカジュアルに記載でき事実上限界がない
・カテゴリー分類とキーワード検索ができる
・手ぶらで歩いていてもネットへのアクセスさえあれば情報にありつける
・他者とその内容をシェアするのが容易
・他者との間で知的生産の創発的発展が期待できる


○ MITのオープンコースウェアの失敗
何としてその情報を世界中の必要な人たちと共有するのだという情熱がなかった。

○ ウィキペディアの是非
そこそこの信頼性で完璧ではない。
これからもずっとコストゼロで「そこそこ」の信頼で変化を続ける百科事典を
「グッドイナフ」と考える人がいるだろう。
 → 私もそうである。