「ゼロ」

  堀江 貴文  ダイヤモンド社



  


ホリエモンの最新の書き下ろし。
2013年10月発行である。

「働くとは?」このテーマは私自身のテーマとして職場を元気づける課題として取り上げている。

そのテーマに真正面から取り組んでくれており、考えがよく一致していると感じた。

自己実現のために働く というのは最も高貴な回答としてあるのだが、

自分自身どっか違うなあと感じていた。

その回答をズバリ、ホリエモンがやってくれた。

それが、

☆☆ 僕らは、自らの生を充実させるために働くのだ!

この言葉はほんとその通りだと実感した。



◎ 自分を変え、周囲を動かし、自由を手に入れるための唯一の手段、それが「働くこと」

とも言い切っている。


これまでの歩みをすべてさらけだしている。
自己開示がすべてやらないと、なかなか「働くとは」の答えを出してもピンと来ない。
その点、今回の書は、子供のころ、共働きで授業参観にも来ない両親のことをちゃんと開示している。
また、中学、高校、大学時代、そして結婚・離婚のことも。

・百科事典で遊びながら学ぶ
・柔道道場 (母親の指示でイヤイヤ)

・ヒッチハイクの経験 駒場寮の友人に誘われて (営業力がついた)



それにしても久留米の私立高校に20kmを毎日自転車で通っていたのにはビックリだ。

中学2年生でプログラミングのバイトを頼まれてやる。
それまでの、新聞配達(パソコンを買った20万円の親への借金返済のための苦行バイト)とは全然違った。

◎僕にとってなによりも大きかったのは、自分の能力を生かし、自分が大好きだったプログラミングを通じて誰かを
助け、しかも報酬まで得ることができた。
新聞配達のように、誰にでもできる仕事ではない。
クラスの友達にできないのはもちろん、うちの両親にもできないし、学校の先生にも、塾の講師たちにもできない。
プログラミングが得意な僕だからこそ、直接指名を受けた仕事だ。
「そうか、働くってこういうことなんだ」
 と実感している。


◎僕にとっての自由を手に入れる手段とは、とにかく働くことだった
責任が発生しないうちは、本当の意味での自由も得られない。(だから子供時代に戻りたいとは思わない) 
 



働かされていると感じるのは
・多くのビジネスマンは、自らの「労働」をお金に換えているのではなく、そこに費やす「時間」をお金に換えているのだ

お金はもらうものではなく「稼ぐもの」 そのような働き方をすべきだと説く

「自分の時間」を生きるのか、それとも「他人の時間」を生かされるのか、それを常に意識化すべき


人は「仕事が好きだから、営業に没頭する」のではない。
順番は逆で、「営業に没頭したから、仕事が好きになる」のだ。
心の中に「好き」の感情が芽生えてくる前には、必ず「没頭」という忘我がある。
 
仕事が嫌いだと思っているのは、ただの「経験不足」なのだ。

仮説を立て、実践し、試行錯誤を繰り返す。そんな能動的なプロセスの中で、与えられた仕事は
「つくり出す仕事」に変っていくのだ。


◎ 自分の手でルールを作ること!
 自分で作ったルール(東大受験の時の英単語丸暗記1日2ページを引用して説明)、自分でたてたプランだったら
 納得感を持って取り組むことができるし、やらざるを得ない。
 受動的な「やらされ勉強」ではなく、能動的な「やる勉強」になるのだ。

ルールづくりのポイントは「遠くを見ないこと」
「今日という1日」にギリギリ達成可能なレベルの目標を掲げ、今日の目標に向かって猛ダッシュしてゆくのである。




■ 会社を作った理由
自分が天才ではないからこそ、僕は会社を作る。
優秀な仲間を集め、自分に欠けた部分を補ってもらう。
そして一緒に大きな夢を実現したいと思っている。

 →この夢とは 宇宙事業
 新型ロケットを発明したいのでも自分で宇宙へ行きたいからでもない。
 インフラを整備して提供するというユメ。
 インフラを誰がどのように使おうと、大いに結構(インターネット事業と同じ)
 そこで一緒にワクワクするような未来を作っていきたいのだ。
 ◎仕事もお金も喜びもそれを独り占めしたところで心は満たされない。
  みんなとシェアするからこそ、本当の幸せを実感できるのだ。


座右の銘は「諸行無常」
 よく聞かれるのでこれを言っているが座右の銘ではなく「世の中の真実」だと。
  → 家内もよくこの言葉を言っている
    

人が前へ進むときの大きな3つのステップ
@ 挑戦 リスクを選び、最初の一歩を踏み出す勇気
A 努力 ゼロからイチへの地道な足し算
B 成功 足し算の完了

☆挑戦と成功の間をつなぐ架け橋は、努力しかない

ホリエモンは自分は「はまる」ことによって努力を努力と感じていない。

掛け算(ショートカットできる)を覚える前に、足し算を覚えよう。
他者の力を利用する前に、自分の地力を底上げしよう。
(同じ3を掛けるでも、2×3よりも5×3のほうが大きい)


● タイムイズマネーではなくタイムイズライフ