「中国故事の「名場面」に学ぶ人間学」
人としてリーダーとしての心得108話
森友 幸照 すばる舎
年代順に並べられているのでとても助かった。
印象に残ったものだけ書き残しておく。
解説はリンクですませて、所感を書きたい場合にのみ記することとする。
第1章 説話時代と殷・周時代の故事から生まれた名言
○ 覆水盆に返らず http://gogen-allguide.com/hu/fukusui.html
意味は知っていたが、由来のことは知らなかった。
復縁を迫って追い返された元妻が自殺したのは気の毒な気もする。
(妻の自殺はこの本には書いてないが、別の本で読んだ)
第2章 春秋時代の故事から生まれた名言
○ 将能ありて君御せざるを者は勝つ 「孫子」
権限委譲したら口出しはしない
第3章 戦国時代の故事から生まれた名言
○ 鶏口となるも牛後となるなかれ 「戦国策」
http://contest2004.thinkquest.jp/tqj2004/70237/k/keikou.html
強大なものにへつらって仕えるよりも、たとえ小規模でもいいから、独立してそのトップ
になるほうがいい。
→ まさに我が意を得たりである
第4章 秦の時代の故事から生まれた名言
○ 忠言は耳に逆らう 「史記」
http://homepage3.nifty.com/longwaytogo/koshi.html
この本では張良が劉邦への諫言で使ったときの様子が書かれていた。
NHKのプロフェッショナル(2007年5月)でエルピーダメモリの坂本幸雄社長が
諫言はムカッとするけれどありがたいのだというセリフを言ってましたが
その通りだと思います。
この言葉は大事にしたい。
○ 法は3章のみ 「史記」
劉邦が行った人民のための政治である。
秦の苛酷な悪法をたった3章にしてしまた。すばらしいと思う。
現代はがんじがらめの規制でいやになる。
なんとかならないか。
・人を殺したものは死罪
・人を傷つけたもの、
・物を盗んだものは、それぞれの程度に応じて処罰
○ 韓信袴下より出づ 「史記」
将来に待望を抱くものは、目先のつまらない侮辱などは、我慢して耐え忍ぶ
○ 四面楚歌 「史記」
これまた意味は知っていたが、そのものは知らなかった。
お恥ずかしい限り。
NHKのその時歴史が動いたでも特集されていた。
http://www.nhk.or.jp/sonotoki/2003_11.html#02
虞美人草のことも知るところとなる。
三国志はマンガでしか読んだことがなかったがアカンなあ。
第5章 漢時代(前漢)の故事から生まれた名言
○ 希布の一諾 「史記」
ひとたび承諾したら、間違いなく実行すること。
絶対に信頼してよい承諾のたとえ。
「黄金百斤を得るうより、希布の一諾を得るにしかず」
http://www.geocities.jp/une_gen/BookReviewH170120.htm
○ 羽翼(うよく)すでに成る 「史記」
有能なブレーンが欠かせないということ。
私が大事に思っていることである。
使いやすいイエスマンばかりではダメ。
○ 宰相は細事を親(みずから)せず 「漢書」
立場が上になればなるほど、こまかいことにこだわらず、大局を見るとか、
将来ビジョンを大きく描くとかいうふうに、大任をこなす人間にならなければならない。
第6章 後漢時代の故事から生まれた名言
第7章 『三国志』の故事から生まれた名言